気持ちは分かるんだけどね

アカデミー賞の授与式のウィル・スミスとクリス・ロックの件ねえ(^_^;)
病気で髪型を丸刈りみたいにしてるという事情をクリス・ロックが知ってたら本当にシャレにならないけど、知らなかったからいいじゃんってことにもならないよね、この場合。
だからって公衆の面前で、抗議もせずにいきなり渾身のビンタ!ってのもあまりにもよろしくない。
その場の流れと雰囲気で、当の夫のウィル・スミスだって最初は笑ったんだけど、奥さんのこわばった表情を見てカッとなったんだろうね。
いくらジェンダーレスとかいう時代とはいえ、女性が髪を失って坊主頭にするって並大抵のことじゃないし、そこにいくまでだってどれだけ落ち込んだだろうかと。
そりゃ男だって髪薄くなったらショックだろうし嫌だろうけど、女の人がそうなるのとはまた違うと思うんだよね。
ウィル・スミスはそんな奥さんの悩む姿を見たり、言葉を聞いてたろうし。

だから彼の怒りは理解できる。
グーパンじゃなくてビンタだったところに、多少なりともまだ理性はあったんだというのも分かる。
でもさ、やっぱりまずは抗議するべきだったよね。
壇上に上がって行って、マイクに入らない所で「妻は病気であの髪型にしてるんだ。おまえ知ってて言ってんのか?もしそうならただじゃ済まさん。知らなかったんなら謝れ」と言うべきだった。
それでもしクリス・ロックが適切な対応をせず、余計に茶化しでもしてビンタされたんだったら、全然反応も違ってたと思うし。
もしウィル・スミスが抗議して、クリス・ロックが壇上からジェイダ・ピンケット・スミスに「今のは本当に間違ったことを言ってしまった。申し訳ない」と謝罪して、二人が握手して終わってたら、こんな騒動にはなってないわけだから。

アメリカ人は「ジョークだったんだから許してやれよ」みたいな感じで、ビンタされるよりああいう洒落にならないジョークの方が許容されるべきものと考える人が多いのかもしれないけど、普通はああいう場合こそ喧嘩両成敗的な解決になるべきなんじゃないかと思う。
発端はクリス・ロックの悪質なジョークだけど、いきなり有無を言わせず公衆の面前でおもくそビンタしたウィル・スミスも悪い。
お互いに悪かったところは謝って、世間にもちゃんと声明を出して、お互いに納得したらそれでおしまいにしたらいいじゃん。
これでウィル・スミスの最優秀主演男優賞を剥奪するとかだったら、それはいくらなんでもやりすぎだと思う。
他にも女性の司会者がイケメン俳優を次々とステージに上げて、コロナの検査が不十分だったとかなんとか言って、身体検査と称して身体にベタベタ触りまくったとかいうじゃん。
それだってセクハラみたいなもんよね。
いくら本人たちが納得してるからと言って、ファンが見たら絶対ムカつくでしょ。
大体、アカデミー賞でそういう余興じみたものをエスカレートさせる意味ある?
合間に誰かが歌うとか、ダンスがあるとか、ちょっとしたミュージカル風寸劇があるとかはいいけど、過激だったら受けるでしょ的ジョークとか下品なネタとかいらないでしょ。

最近はSNSとかがあるから、やたら物事が簡単に大事に大げさになってしまうのが鬱陶しい。
起きた場所がアカデミー賞の授賞式だったから、個人的な問題では済まないのも分かるけど、無理やり収めるわけじゃなくて、収まるんならそれで終わらせたらいいのに、と思うんだよね。
今回の件だって、お互いに悪い部分も理解できる部分もあって、矛盾してるとも言えるけど、世の中なんてそういう事は現実として多々あるからね。

コメディアンがジョークを言って、それがブラックジョークだったり辛辣なジョークだった場合、聞いてて不快だった人間はステージに行っていきなり殴っていい、ってことにはならないし、コメディアンだって失敗したと思ったらそこは謝るしか仕方ない。
許容範囲の線引が難しいと言ったクリス・ロックの言葉も分かるからね。
しかも今回は明らかに自分は一線を越えてしまったと認めて謝罪してるんだから。
アカデミー賞側が腹を立てていろいろ言うとか処分を考える、というのは分かるけど。
自分はこう思う、そう思うを言うのはいいけど、直で当事者のSNSにひどい言葉でコメントするのはもはやモラハラでしょ。

静かに収束してくれればいいけどね。

ではでは、今日はこれにて〜〜☆

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